2017年3月1日水曜日

2017.3.1 3月になったこと、岡村知昭『然るべく』(人間社)より8句

3月になった。最近は調子の悪い日が続いて辛い。どうにか気分を上げて仕事をして、仕事が終わるとまた調子が悪い。耐えるしかない。

季節的な問題と環境の変化、仕事の局面など、今たまたま調子が悪い時期なのだ、この10年の調子の悪かった局面を考えればだいぶマシになっているじゃないか、と俯瞰して考えれば多少楽になるものの、なかなかふだんの値がマイナスから浮上しないので吠えたりしながら耐えている。

尾形亀之助は読まねばと前から思っていてようやく買えてよかった。俳句書いている若い人にはぜひ読んでほしい。

話は変わって、岡村知昭『然るべく』(人間社)より8句。

うつむくやチューリップ農協に咲く
軽症の父を擁する田植かな
初鰹この人握手会帰り
しろき蛾よ幕府よみがえらぬすぐには
眉剃ってひよこめぐりのみんなかな
銃後ではあたまがよくてバター買う
梅擬ひなたはなにもしておらぬ
晩鐘よ即戦力のはなびらよ

「農協」「軽症」「握手会」「即戦力」などの言葉がナチュラルに入ってきていて面白い。さらに、農協のチューリップや握手会帰りの人というのは、ただのチューリップやふつうの人なのにただのチューリップやふつうの人でないのがいい。「眉剃って」「銃後」「梅擬」「晩鐘」の句は頭の悪そうさが元気で気持ちよい(←褒めている)と思った。