2020年5月30日土曜日

2020.5.30  千種創一『千夜曳獏』(青磁社)

千種創一歌集『千夜曳獏』(青磁社)


(かねてから書物の価値というのは内容:造本=1:1だと提唱している私としては) こんなに手に気持ちのよい本は生きてきてはじめてで、何度も触って触った。愛。


鳥がたまに花を食べるじゃないですか、あれ、めちゃうらやましいなと思う

あらすじに全てが書いてあるような雨の林を小走りで行く

朝の河を見たいのだろうセーターの袖で車窓の露を拭って

炭酸がどんどん抜ける夜の港 欲望ならば簡単なのに

梨の花 あなたとなまでするたびに蠟紙のように心を畳む

僕らより長生きをする亀を飼おう。僕らのいない庭を歩くよ

                千種創一『千夜曳獏』より

千種さんの「音楽の話」を見るかぎり、自分とほとんど同じあたりに(音楽というか詩というか、こういうとき「エモさ」と言うといいのか、の)「的」を感じている人のようで、それは『砂丘律』のときに気づいていたことでもあるけれど、この人がいてくれるなら私は安心して短歌を書かないでいられるというものだ。

2020年5月2日土曜日

2020.5.2 ぼーっとしている

アメリカ行きについてどうなるかはまったくわからない。アメリカに行くと思っていたから、GWの計画ももともとなかったのでぼーっとしている。自分のなにかを前進させるようなことをするパワーは湧いてこないし、大好きな飲食もおしゃべりも制限されて、生きている意味がよくわからなくなってくる。

4月は毎日「今日だけ日記」というのを書いていて(こちら)、5月もそれを続けようと思っている。その日記やツイッターなどをご覧の皆さまはご承知のとおり、近所(人通りの少ない住宅街)を走るようになって、自分は運動が好きだと思い出すことができたのが4月の収穫だった。5月の目標は、10km以上走ってみること、5'30"/kmで10km走りきること。走るときは、最後かならず苦しくなるまで速度を上げるのだが、自分はそれで生きている感覚を味わおうとしているのかもしれない。

4月に嬉しかったことといえば、柿本多映さんの蛇笏賞受賞。俳句に貢献するやり方はいろいろあるが、私に関しては、いい作品を残すお手伝いをするということをやるようになっている。とくに、結社に入っていない作家の作品をまとめて書籍として刊行するのは、かなり大事だと思う。最近お手伝いしていた、連休明けに入稿する予定の一冊も楽しみ。

zoom飲み会などを頻繁にやるようになった。句会にも活用している。だいたいはふだんの飲み会同様誘う側なんだけど、親以外ではじめて誘ってくれたのが今も仲のいい高校の同級生で、4日の夜にzoom同期会が開催される。9人かな。高校時代はそんなに友達いなかったので、ふつうに嬉しい。

細馬宏通さんのツイキャス「かえるさんの沼ヴィジョン」が好きで聴いている。ただ、いつも23時半〜なのでリアルタイムでは聴けず(その時間帯、寝る準備してる)、あとで聴こうと思っていたらいつの間にかたくさん溜まっていた。

伊豆シャボテン動物公園のミナミコアリクイが最高。