2020年11月8日日曜日

2020.11.8 嘔吐恐怖症

 先日友人と飲んで帰宅し、寝ようとしたあたりから具合が悪くなり、とうとう夜中の3時ごろトイレで吐いた。吐くのは9年ぶり。小学校高学年以降で数えて2度目。結婚してからは初めて。

酒を飲む機会が多いためひどい二日酔いは年に2回くらいあるのだが、吐くという行為を極度に恐れているので毎度どうにかやり過ごしている。というか、どちらかといえば頭痛の方がつらいタイプなので、今回はそれがなくて油断していたというか、上限量を守っていたからそんなことになるはずはないと思っていたというか(ちなみにもうあんまり強くはなく、その日もワイン4杯でストップ)。食後にみんなで散歩をして体を冷やしたのか、悪いものを食べたのかもしれない。翌日はほとんど何も食べられなかったし、3日経った今日もまだ本調子でないところを見ると、単に腹からくる風邪か何かか。ちなみに、9年前に酒を飲んで帰宅してはじめて吐いたときは、翌日38度台の熱が出たので、体調が問題だったのだと思う。

小学生のとき、地元のスイミングスクールに通っていた。ある日調子が悪くて行きたくないとぐずったら、「ピアノの練習をするかプールに行くか」と親に言われ、しぶしぶプールに行ったところやはり調子がすぐれず、ほかの子より少しはやく上がらせてもらったのだが、ひとりで着替える途中で更衣室の床に吐いた。それはコーチに片付けてもらい(たくさん吐いてしまい「具が大きいね〜」と言われたことを覚えている)、さらに、建物を出たところでも吐いた(それは母親が持っていたタオルなどで片付けたと思う)。というのが何年生のころだったかは覚えていないが、たいそうトラウマになっており、嘔吐というのは自分のことにもかかわらず急におとずれる、しかも人に迷惑をかける、という恐怖で、それ以来「どんなことがあっても絶対に吐いてはならない」と思って大人になったのだった。

人が吐くのを見ると気分が悪くなるので、夜乗った電車などで具合の悪そうな人を見るとそっと別車両に乗り換えたり、アルコールに弱い友達と飲むときはやたらと飲みすぎないよう気を配ったり、(私と飲んだことのある人はおわかりかと思うが)酒がめちゃくちゃ好きなわりにかなりセーブの効いた飲み方をするのはこの"嘔吐恐怖症"のせいだ。にもかかわらず、大学時代はカラオケボックスで寝て吐く彼氏の袋を持ってあげつづけなければならなかったり、社会人になってからも家飲みしたときに友人がベランダから屋根に吐いたり(当時の彼氏がバケツに水を汲んできてざあざあ流した。1階は大家さん)、妊娠した友人の代わりに飲み屋のママを週1日やることになって初めて一人で店に立った日に来た客が店内で2度も吐いて参ってしまいその日で店をやめるなど(たまたま来ていた別日のスタッフが全部片付けてくれた)、受難が続いた。別に嘔吐に抵抗のない人なら受難とも思わないのかもしれないが。全部便所でやってくれれば、と思うのだが、それができない場合があるからこういうことになるわけで、やはり急だし迷惑である。こわい。

思えば自分は、なにか事件が急に起こること全般が苦手なのだ。つよい光や大きい音が急に降りかかるのが苦手なのと、隣の人が、ましてや自分が急に吐くことが苦手なのは、似ているかもしれない。

まぁ今回の自分の場合は3時間近くうめき続けて吐いたので、急ではなかった。が、迷惑という意味では、夫を起こしてしまい「いろんな音がした」と言われたので、迷惑をかけた。そして、なぜか夫が腹具合を悪くし、熱を出した。何かうつしたか。すまん。