年始、香川の叔父叔母の家に遊びに行った。叔母というのがうちの父の妹だ。
元体育教師の叔父、「最近は飛っびょんよ」というので何かと思ったら退職してパラグライダーを始めたらしい。
叔父に誰かから電話がかかってきて、電話を切った途端、「今週末スキー行くことになったわ」と言う。「スキーは前からやっりょんですか」と聞くと「平成十七年にな、」と話が始まった。
「納屋が燃えたんよ。スキーの板やら一式全部燃えてしもたん」
「え、それって何が原因やったんですか」
「思うに、親父のウコン乾燥機や」
どうやらウコン乾燥機が発熱したかなんかで火が出て納屋が焼けたらしい。その後スキー用具を買い直し、またスキーをやるようになった、という話だったんだが、私は「親父のウコン乾燥機」という単語に釘付けで、スキーのことはどうでもよくなった。
ウコンはじぶんちで育てるものなのか。ウコンはじぶんちで乾燥させるものなのか。そのウコンはどうするのか。売るのか。粉末にして家で飲むのか。ちゃんと聞けばよかった。